読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

働くお母さんが走るブログ

運動経験ゼロの経産婦が静岡マラソン2015で悲願のサブ4を達成(3時間46分1秒)。柴又100を完走してウルトラの母になりました(12時間1分35秒)。走っても痩せないのは仕様です(15年3月10日「働くお母さんがサブ4を目指して走るブログ」を改題)

【その1】神ペーサーはまさかのアメショカテ!?  "家から10km、ジョグで行って帰ります”!?~サブ4ソツケンレポ

9月19日、月曜日、祝日。

自宅から新横浜公園まではジョギングで行ける距離だ。

でも、その日は電車に乗った。

少しでも足を温存しておきたかった。

 

4日前。15日木曜日に、坂ダッシュをした。190mを10本。坂ダッシュ7本のメニューだったのに、張り切って勝手に3本増やした。

翌日、腿と尻に筋肉痛が来た。中1日空けて土曜日に走った。キロ6分半がやっと。階段を上がると、腿に疲労がたまっているのが分かった。

日曜日も、ランオフにした。

 

ソツケン。ぺーサーまでお願いしたのだ。

ランナーには絶対に負けられない戦いがある。

  

 

秋の目標ペースを上方修正する根拠が欲しかった。

レースペースの30km走は負荷が大きすぎる。サブ4のソツケンをしたいと思った。しかし、ビルドアップに成功した試しがない。

 

Twitterのフォロワー(フォローしてくれている人)が、900人くらいいる。

 

ひとりくらい付き合ってくれる人がいるんじゃないかとつぶやいた。考えが甘かった。無反応である。

人望のなさが…とつぶやいたら、ご指摘を受けた。

 

「日程が急すぎ」

「朝、早すぎ」

「無茶ぶり」

 

えっ! そ、そう…!?

 

一縷の望みをかけて、ブログで告知をした。

Twitter経由で声をかけてくれた人がいた。

ニッキーさんという男性ランナーだ。

 

ニッキーさんは軽い自己紹介の後に、言った。

「19日7時に新横浜公園なら出来ますよ。10kmほどジョグって、新横公園で15㎞ペーサーやって、家まで10㎞ジョグって帰るって感じ」

 

私は飛びついた。ようやく見つけたペーサーさま。

神と同等の存在である。 

熱烈にお願いしてから、違和感に気付いた。

 整理しよう。

 

ニッキーさんの予定→10kmジョグ+サブ4ソツケンBU15km+10kmジョグ=35km

 

35km走るって、おおごとでは。真ん中にビルドアップまで挟んで。そんな軽いノリで。

 

何者だ…?

 

ニッキーさんのお名前は、何度かお見かけしたことがあった。

直近だとブログ村のBU団総帥・カミさんの箱根企画だ。先週、箱根5区の激坂を走ってきたばかりのはずだった。

 

どういうことだ。

 

そもそも私はニッキーさんのお名前を知っているのに、ブログを読んだことがない気がする。

ブロガーではない? もしくはブログ村の人ではないのか?

 

Twitterのプロフィールからニッキーさんのブログにとんだ。

読んだことがない理由はすぐに分かった。ブログ村のバナーはあった。ただし、バナーには「アメショー」の文字。

 

ニッキーさんのブログはアメリカンショートヘアカテゴリーのブログだったのだ。

 

keita-noel2.blog.so-net.ne.jp

かわいい。まさかのネコちゃんブログである。かわいい。

 

ネコちゃんを振り切って、マラソンに関する情報を探す。サイドバーに戦績があった。

初フルは2015年の東京で3時間10分。初フルで3時間10分。初フルである。

PBは、今年の勝田で、3時間6分。

速い。

 

マラソンに関する記事を探そうとブログ内のカテゴリをざっと眺める。あった。カテゴリ名は「Run&にゃんず」。なるほど。にゃんず。

 

あくまでネコちゃんブログである、という強烈な自負心を感じる。PB3時間6分。

 

アメショー→かわいい

3時間6分→つよい

BUサンドイッチで35km→きつい

先週箱根で峠走→めっちゃハード

ネコブログ!→自負心

 

情報量が多すぎる。

困惑した。

端的に言うと、「濃い」と思った。

清水の舞台から飛び降りる思いでぺーサーをお願いしたものの、もともとは警戒心の強い人見知りの経産婦である。つのる不安。

 

待ち合わせ場所は、第3レストハウス。

7時の待ち合わせだったが、アップしたかったので6時半に着いた。

荷物はコインロッカーに預けるつもりだった。

f:id:shin_kuroiwa:20160920170624j:image

コインロッカー利用可能時間 8:30~21:30

 

まだ開いていなかった。

悲しかった。

 

貴重品を身につけて、ザックはその場に放置した。

新横浜のランニングコースはブルーのラインをたどると1周1800m。

トイレを済ませ、軽くストレッチしてゆっくりと走り出した。

 

曇り空だから快適に走れるかと思っていたのに、思っていたより湿度が高く、すぐに汗が吹き出してきた。

 

ソツケンをクリアできない理由はいくらでも浮かんでくる。

 前月比200%の走行距離。木曜日の坂ダッシュのダメージ。ジョグで汗が吹き出す高い湿度。スピード不足。練習では追い込めない弱い心。

 

それでも、どうしてもソツケンを成功させて、秋の、そして冬のレースへ弾みをつけたかった。

 

1周走って、100mほど流した。

第3レストハウスに戻ろうと踵を返すと、レストハウス前にオレンジ色のTシャツの男性が着いたのが見えた。事前に聞いていた服装と一致する。

ニッキーさんだ。

ニッキーさんか。

ニッキーさんなのか…?

 

待ち合わせまであと5分…。

 

ギリギリまで様子を伺おうと、遠目に観察しながら意味もなく帽子をかぶりなおしたりした。ニッキーさんがこちらに気付いた。私も、さも、今この瞬間に気づいたような顔で近づく。

 

ニッキーさんは、警戒心を解く、くしゃくしゃの笑顔で挨拶をしてくれた。

足が速く、ネコを愛し、人当たりまで良いニッキーさん。

まともに目も合わせられず俯きがちに「ロッカー…閉まってましたね…へへっ…」と薄ら笑いをする私。

キツい。

 

私は「あの、スト、ストレッチしていいスか…」と許可を経て、アキレス腱をのばし、腿裏をのばし、尻筋をのばし、腿裏をのばし、腿裏をのばした。

 

走り出したくなかった。

ソツケン。80分一本勝負。最後は必ず苦しい。それがビルドアップ。ある種、デスマッチである。

 

ニッキーさんは、笑顔で言った。

「いつでもいいですよ!」

ニッキーさんは、自宅から10kmのアップを済ませてきた。準備万端だった。

 

ペーサーまでお願いして、いつまでも腿裏をのばしているわけにはいかなかった。

屈伸をやめて、立ち上がった。

 

「よし…お願いします!」

 

ソツケンのスタートである。

  

?