(前回まで→【その1】確実に、105を取るか。102へ攻めるか~第14回新宿シティハーフマラソン~ - 働くお母さんが走るブログ)
このレースのハーフマラソンの定員は4300人。
約4000人が一斉に走り出したわけです。
スタート直後のカーブを右折すると、すぐに折り返し。

ここ。
私の目の前の人はすでに歩いていますね。
かつて経験したことのない大渋滞。
この折り返しでうっかりインコースに巻き込まれてしまいました。
ぎゅうぎゅうの満員電車に押し込まれるような密度で、ゆっくりゆっくり進む隊列…。
こんなに混むー!?
その先も、カーブの連続するクセのあるコースです。
少しだけ幅の広い道では人波を縫ってできるだけ前に出ますが、極端に狭いカーブではコースに人が詰まって、完全に立ち止まることもありました。
すし詰めになりながらじりじりと進んでいくと、少し離れた場所から「押されても困るんだけど!」と怒声が…。
殺伐としすぎ。
なんなの新宿! こえーよ!
GPSウォッチが震え、最初のラップを確認すると、
1km 5'28
ハーフで借金30秒。
待機列では震えるほど寒かったのに、レースが始まって日が当たっている場所を走ると、まるで春のような陽気でした。汗がじわじわと浮かんできます。
手袋を外してランパンのポケットにしまうと、袖をまくりました。
(Tシャツとアームカバーにすればよかった…)
(少し前の予報では雪とか言ってたのに…)
積もらない程度なら雪が良かった。給水も少なくて済むし。
2kmのラップは、5'05でした。
借金増えた!(ハーフ105分の設定ペースは4'58/km)
残り19km。
これまで諸先輩方からアドバイス頂いた内容が、脳内をぐるぐる回っていました。
「最初の3kmを突っ込んで、あとは押して行けるギリギリのスピードで押していく」
「ハーフは閾値付近で突っ込んでとにかく粘り」
そして、たのくるさんは書いていらっしゃった。
「撃沈上等、ハーフは半分で撃沈しても残り僅か10km」
ハーフは半分で撃沈しても残り僅か10km(大切なことなので2回)。
約3年ぶりのハーフ、どう考えてもPB(2時間切ったことないから)なので、押せるところまで押してみてもいいのではないか。
事前にプロシードさんの試走記事を拝見して頭には入れていたのですが、新宿シティハーフは急なカーブも多いし、それなりにアップダウンのある難しいコースのよう。
上りでペースをキープするのは難しいかもしれないから、平地と下りに関しては、思い切って、攻めてもいいんじゃない?
1周目、神宮外苑と国立競技場を約3km小さく回り、2周目は四谷方面へ。
3kmのラップは4'56。
先ほど大渋滞していた折り返し部分も、ランナーがバラけて走りやすくなっていました。
よし。
平地と下りは攻める。時計は見ない。体感で、押せるところまで押してみよう。
外苑東通りの直線コースに入るとそれなりに走りやすくなって、自然にペースアップしました。
4km過ぎだったでしょうか。
後ろから「長袖の上下で暑そうだな…」と思ってたのでよく覚えています。首筋に大量の汗が吹き出しているEブロックの男性ランナー(40代くらい)を左から抜いた時です。その男性が、「チイィッ!!」と大きな舌打ちをしました。
えっ、何!?(鏑木毅さん(神、の意)に誓って接触はしていない)
そして、ぐいっと抜き返してきた!
何!? こんなにたくさんランナーが走ってるのに、私の何が気に触ったの!?
尋常じゃない汗の量から見ても、そのペースで持つわけないだろ…と思いつつ、怖いので、すーっとコースの隅の方まで離れてチラチラ横目で伺っていたら、案の定、30秒も持たずにバテたようで、私の視界から消えてきました。
なんなの新宿! こえーよ!(2回目)
外苑東通りを直進し、四谷三丁目の交差点を過ぎるとスライド区間。
ゆるやかな下りで「ラッキー!」と喜びたいところですが、スライド区間、つまりは折り返しですから、復路はここを上ってくることになるのです。
先行しているランナーが軽やかに駆け上がってきます。
下りだから飛ばしちゃえ!
スピードを上げました。
30代くらいの男性ランナーを左から抜くと、男性が「くっそ! なんだよ!」と声に出しました。
(またかよ、新宿なんだよ、こえーよ!)
思わず身をすくめたら、男性は続いて「上りかよ!」と。
ああ、復路の上り坂を見て、声を上げたのね。気持ちは分かるわ。びっくりしたけど。
ていうか、この矢印状のトリッキーなコース。
矢印の先端から左に下り、またすぐ左への急カーブを曲がり、高架をくぐってまた左向きの急カーブを経てさらに左へ回り、外苑東通りに復帰するわけですが、この1kmにも満たないわずかな距離で、この曲がり角の多さと高低差…。
高低差はこんな感じです。
はるか頭上を走るランナー。

ヒィ~!! 鬼畜の所業!
スライド区間の復路は上りといえど、普段坂ダッシュしている坂とくらべるとずいぶん傾斜がゆるく、さほど息も上がらず走れます。
ここでぐっとギアを上げようか、とも思いました。が。
(攻めるとはいえ、105は絶対に落としたくない。下りでタイムは稼いだ。ここは無理せず慎重に)
ここで「撃沈上等、絶対102取ってやる!」とまで振り切れなかった積み重ねが、あの「37秒オーバー」なんでしょうね…。
つーか、自分では「序盤から攻めたレース」だと思ってたけど、振り返ったら攻めてなかったわ。このレポート、書いててヘコむ!!
10kmまでのラップ
1~5km 5'28 / 5'05 / 4'56 / 4'44 / 4'49
6~7km 4'26 / 5'01 / 4'39 / 4'44 / 4'53
7kmのラップが上り坂に該当する部分です。
8kmくらいの給水所で、走りながら水の紙コップを取り、ひと口飲んで、残りは首の後ろにかけました。
靖国通りから遠くに都庁が見えました。新宿っぽい!

慣れないスピードで押してきた脚は、すでに、重くなっていました。
(昨日ランオフにして足を軽くしておけばよかった…)
あと、10km。
まだ、10km。
(ここで「まだ」って思った結果が37秒オー以下略)
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新宿シティハーフマラソンの参加賞、タオルマフラーか、しょぼいな…(参加賞が豪華って聞いてたのに)って思ってたら今治タオルだったあああ! 物の価値のわからない大人ですみません! (涙を拭いたからファンデーションつけちゃったよ!) pic.twitter.com/vtuNKgpnUk
— くろいわ (@shin_kuroiwa) February 1, 2016
す、すみません…!